人口減抑制を最大課題に掲げる小矢部市は、ショートムービー「クロスランドおやべ〜ハートアイランドから始まる物語〜」をつくり二十六日、ホームページ上で公開した。定住促進を目的としたＰＲ動画は、全国的にもほとんど例がないという。（堀場達）
恋愛ドラマ仕立てで、前編が七分三十秒、後編が六分五秒の二部構成。小矢部市出身・在住の男性と、高岡市出身の在京女性が遠距離交際を経て結婚、小矢部で暮らす未来に向かって歩きだすという筋立てだ。
物語の舞台は「恋人の聖地」のあるクロスランドおやべ。すれ違いも多かった二人が、ここに立ち寄ったことで互いの気持ちや、ふるさとの魅力を確認し合う。後編のエンドロールで、新婚夫妻らが市内で暮らし始めた場合などの助成制度を紹介している。
全編を通じ、市内各所の案内、クロスランドやハートアイランドの説明はみられない。「観光客誘致が目的ではなく、小矢部を知っている人が中心ターゲットのため」と市企画政策課の担当者。Ｕターンの増加や住人の流出抑制を主に狙う。
制作費とテレビでの放映料などを合わせた事業費は約五百九十万円。移住セミナーや観光フェアの会場などに加え、二月下旬から三月にかけて再編集した内容をテレビＣＭでも放映する。
本記事では，小矢部市における定住促進の取組を紹介．
同市の「市外に住む方」を対象に，「子育て支援，市内の施設や各種イベントなど」の同市の「住み良さを紹介し」「定住促進を図」*1ることを目的とした同事業．本記事で紹介されている同事業に基づく動画は，「クロスランドおやべ 〜ハートアイランドから始まる物語〜」というタイトルで，「前編」「後編」*2に分かれて公開されている．本記事によると，同市を「知っている人が中心ターゲット」のため「全編を通じ，市内各所の案内，クロスランドやハートアイランドの説明はみられない」という．
「個々の地域社会や自治体の，個々」*3状況は，既知であることを前提とした同取組．移住状況は，要観察．
*1:小矢部市HP（予算情報：平成２７年度予算）「予算概要説明書」8頁
*2:小矢部市HP（各課からのお知らせ：企画政策課 ）「定住促進PR用ショートムービーの公開について」
*3:山下祐介・金井利之『地方創生の正体』（筑摩書房，2015年）145頁 地方創生の正体: なぜ地域政策は失敗するのか (ちくま新書)
