青森県弘前市は、2014年度市職員採用試験(6月22日実施)で、18歳未満の子どもがいる30〜44歳の県外在住の社会人枠受験者を対象に、試験で加点する優遇制度を始める。子育て中のUターン、Iターン希望者の同市への移住や定住を促進し、市の人口減少に歯止めをかけるのが狙い。同市によると、社会人採用での加点制度の設置は県内の自治体では初めてで、全国にも例がないという。
 加点制度は、高校卒業程度の学力を問うため教養試験や適性検査を行う社会人枠の1次試験に導入される。1次試験は満点が200点前後で、対象者には10点を加点する。対象は出願時点で県外に在住し、県外の民間企業などで正社員としての職務経験が5年以上あり、18歳未満の子どもがいて、採用後は家族で同市に住む意向がある人。社会人枠の募集職種と人数は一般職の一般行政9人、専門職の建設・土木4人、建設・電気1人、福祉2人の計16人。1次試験通過後の2次試験は作文と口述試験で加点はなく、他の受験者と同じ条件で選考が進む。同市人材育成課は「県外社会人の具体的な採用数を設定すると、弘前市内の優秀な志願者を採用できなくなる恐れがあり、加点制度にした。制度導入をきっかけに、多くの県外の社会人経験者に市職員を志望してほしい」と話している。採用試験の出願期間は5月12日〜6月2日。連絡先は同課0172(35)1119。

本記事では,弘前市における職員採用試験の取組を紹介.
同市の社会人採用では,「一般行政」職を9名,「建設(土木)」を4名,「建設(電気)」は1名,「福祉」職は2名を採用予定.これらの採用に際して,「県外での職務経験が5年以上であること」「現在県外に居住し,採用後に弘前市内に居住する意向がある者」「平成8年4月2日以降に生まれた子どもがいる者」の「の条件を満たすU・Iターン希望者に第一次試験」で「10点を加点」*1される.「U・Iターン」の方々には採点では加算はされるものの,同市内で居住されている方々の志望者にとっては,「自分の「まち」が空間的にどういうところであるのかを,隅々まで頭のなかに入れること」*2では一日の長はありそうか.募集状況は,要確認.

*1:弘前市HP(行政情報職員採用・給与公表職員採用試験案内について)「社会人試験案内」1〜2頁

*2:西尾勝自治・分権再考』(ぎょうせい,2013年)147頁

自治・分権再考

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