伊那市とフィットネスクラブ運営会社のRIZAP(ライザップ)が行っている60代の市民向け健康増進プログラムは25日、最終回を市保健センターで行った。10歳若返りを目標にした3カ月間の取り組みの成果を体力年齢測定で試し、仮集計の結果を開講時と比較。軒並み大幅な若返りを達成し、受講者を驚かせた。
 同社が自治体と健康増進事業に取り組むのは全国で3例目。同市では、参加者に目標を上回る成果が出た場合に同社に報酬を支払う「成果報酬型」で行う全国初のケースとして1月14日にスタートした。国民健康保険加入などの要件を満たした46人が参加。全8回の講座でライザップのトレーナーから運動と食事管理の指導を受け、日常生活の中に習慣付けてきた。
 同市西箕輪の自営業、山田健一さん(64)は仮集計値で体力年齢が30歳以上改善した。普段から体を動かしていたこともあり、あまり期待していなかったという山田さんだが「今までの運動は、やったつもりになっていただけだったのかもしれない」と感想を口にした。
 講座内で数人のチームをつくり、目標を共有しながら取り組むのが特徴で、「励まし合ったから継続できた」と参加者ら。プログラムの実施状況を毎回視察し、参加者の様子を見てきたという同市の伊藤徹保健福祉部長は「確実に結果が出るとは思っていたが、予想以上だった。驚いたのは継続率で、皆さん楽しそうに取り組んでいて感心した」と話した。
 同市では後日同社から報告される確定値や参加者の反応を見ながら、来年度以降の取り組みを検討する。プログラムで示した運動と食事管理の習慣は受講者に浸透し始めており、継続のために有志が自主講座開設を計画している。

本記事では、伊那市における健康増進の取組を紹介。
2018年1月16日付の本備忘録で記録した同市による同取組。本記事によると、初回の参加者「46人」が最終回まで「継続」し、「軒並み大幅な若返りを達成」された模様。「長・中・短期のゴール設定」*1での連携による健康増進の取組。今後の同取組の継続状況は、要観察。

*1:近藤克則『健康格差社会への処方箋』(医学書房、2017年)240頁

健康格差社会への処方箋

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