2014年に「ふるさと納税」の額が一番多かったのは、長崎県平戸市の12億7884万円―。インターネットで各自治体のふるさと納税の特典などを紹介しているトラストバンク(東京都渋谷区)が、同社ホームページにアクセス数が多かった自治体に問い合わせ、トップ10をまとめた。
 ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付すると、居住地の税金が軽減される仕組み。平戸市は13年8月、寄付額を有効期限なしのポイントに換算する仕組みを導入。ためたポイントに応じてカタログから特典を選べるようにしたのが好評で、13年に2175万円だった寄付額が約60倍に急増した。

本記事では,平戸市におけるふるさと納税の実績を紹介.
本記事で紹介された「同社」が「同社ホームページ」に「アクセス数が多かった自治体に問い合わせ」た結果,2014年度では,同市が「12億7,884万円」で最も「多かった」ことを紹介.同市の寄付の推移を確認してみると,2008年度は「37件」で「1,454,000円」,2009年度は「28件」で「2,400,000円」と件数,額ともに増加したものの,2010年度は「30件」「1,248,000円」と件数は増加する一方で額は減,2011年度は「24件」「845,000円」と件数,額ともに減,2012年度は「36件」「1,077,000円」と再び件数,額ともに増加し始め,2013年度には「1,467件」「39,108,000円」,そして,2014年度は「32,555件」「1,340,767,861円」*1が寄付されている.
本記事によると,2011年度の途中から,「寄附額1万円以上」*2の「寄附金額」に応じて付与される「ポイント」が「有効期限なし」と変更されている.ポイントを,いわば「貨幣価値に換算」*3したことで,件数,額双方での増加に繋がる様子が窺えそう.今後の実績も要観察.

*1:平戸市HP(ふるさと納税使い道と実績)「寄附金の実績

*2:平戸市HP(ふるさと納税)「ポイント制度について

*3:マルセル・モース『贈与論』(岩波書店,2014年)393頁

贈与論 他二篇 (岩波文庫)

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