東日本大震災の被災者を対象にした岩手県の「復興ウォッチャー調査」で、生活が回復したと感じる人の割合が昨年11月の前回比13.6ポイント増の65.9%となり、2012年2月の第1回以降、最高となった。
 地域別でみると、「回復した」「やや回復した」の合計は、久慈市洋野町など沿岸北部で81.8%(前回比11.8ポイント増)、宮古市釜石市陸前高田市など沿岸南部は58.5%(14.3ポイント増)だった。地域経済の回復度は「回復した」「やや回復した」が沿岸全域で53.6%となり、前回を1.6ポイント上回った。県復興推進課は「仮設住宅から災害公営住宅への転居や自宅再建など、目に見える形で復興を実感できるようになったのが要因ではないか」と分析している。
 調査は沿岸12市町村に居住、就労する153人が対象で、回収率は90.2%。

本記事では,岩手県における意識調査の結果を紹介.
2012年12月28日付2014年6月25日付の両本備忘録でも記録した,同県の「いわて復興ウォッチャー調査」*1.本記事では,2015年2月に実施した2015年「第1回」*2の調査結果を紹介.
同調査結果では,まず,「被災者の生活の回復に対する実感」は,「回復した」と「やや回復した」の「合計が65.9%」*3,次いで「地域経済の回復に対する実感」では,「回復した」と「やや回復した」の「合計が53.6%」*4,三つめに「災害に強い安全なまちづくりに対する実感」では,「達成した」と「やや達成した」の「合計が30.5%」*5となる.
「何が復興し,何が復興しなかったのか」の把握を試みる「粘り強い記録」*6として,第13回目となる同調査.今後の同調査結果も,要観察.

*1:岩手県HP(震災復興復興の動き復興の状況(県民調査・客観指標・事業進捗)いわて復興ウォッチャー調査)「いわて復興ウォッチャー調査について

*2:岩手県HP(震災復興復興の動き復興の状況(県民調査・客観指標・事業進捗)いわて復興ウォッチャー調査いわて復興ウォッチャー調査について)「平成27年【第1回】 「いわて復興ウォッチャー調査」結果報告

*3:前掲注2・岩手県平成27年【第1回】 「いわて復興ウォッチャー調査」結果報告)2頁

*4:前掲注2・岩手県平成27年【第1回】 「いわて復興ウォッチャー調査」結果報告)4頁

*5:前掲注2・岩手県平成27年【第1回】 「いわて復興ウォッチャー調査」結果報告)6頁

*6:玄田有史『危機と雇用 災害の労働経済学』(岩波書店,2015年)230頁