池田市は16日、大卒者(見込みを含む)を対象とした市職員採用試験の事前説明会を市役所で開いた。池田、豊中、高槻など北摂地域の7市は、受験者が第1〜3候補まで志望自治体を選べる共同採用試験を実施しており、池田市では、優秀な人材を確保しようと倉田薫市長自らが出席して市の魅力を〈トップセールス〉。今年度の採用は事務系と技術系2人ずつと狭き門だが、56人が参加する人気ぶりだった。
 同市は昨年度、北摂地域で初めて説明会を開いたところ、近年低調だった受験者数が急増し、事務系で前年度から33人増え、競争率も18・8倍(前年度10・2倍)まで上昇した。説明会では倉田市長が、「地方自治の最前線で一緒に仕事をしたい。自分たちの街は自分たちで作ろう」と熱っぽく語りかけた。市の重点施策の説明や、先輩職員8人との座談会もあり、参加者は仕事のやりがいや職場の雰囲気などについて質問していた。
 京都外国語大4年の女子学生(21)は「市役所は堅いイメージがあったが、ざっくばらんに話してくれた。こういう環境で働きたい」と目を輝かせていた。北摂地域の共同採用試験は6月27日。今年は豊中箕面茨木市でも事前説明会を開催するという。

本記事では,池田市における職員採用に際する事前説明会の取組を紹介.同市では,「吹田市池田市高槻市茨木市箕面市摂津市豊中市」の「北摂地域の7市」により「受験者が第1〜3候補まで志望自治体を選べる共同採用試験を実施」されているとのこと.下名,把握しておりませんでした,興味深い取組.
7都市のうち,各都市HPにて確認ができる各都市の募集職員数を確認(試験の共同実施ではあるものの,採用職員数は勿論ではあるものの,そして,公募情報の提供方式・時期は,必ずしも統一されてはいないようです).本記事でも紹介されている池田市は「事務系」を「2人」と「技術系」が「土木」「1人」,「建築」「1人」*1の計3名.吹田市が「事務職」「16人」と「技術職」として「土木」を「1人」の計17人*2の計17人,箕面市が「事務職」「5人」,「電気職」「機械職」「土木職」「建築職」「化学職」を「各1人」*3の計6人.豊中市が,「事務系」が「30」人,「電気」「機械」「建築」が各「6」人 ,「土木」が「8」人,「化学」が「1」人の計57人*4とある(同市HPでは,各都市HPでは,現在のところ,把握ができない3都市の募集職種・人数数も把握できます(高槻市:事務系35人+技術系12人,茨木市:事務系37人+技術系11人,摂津市:事務系10人+技術系1人)).
共同採用試験を通じて,「潜在的な受験可能性のある者の志望度をいかにあげていくか」*5等の効用を高めることになる,将亦,「採用競争試験の日程管理」*6において,いわゆる「組織された市場」*7化が図られることになるのだろうか.同取組は,要観察.

*1:池田市HP(各課のご案内市長公室人事課)「市職員募集のお知らせ 池田市職員採用試験を実施します

*2:吹田市HP(部課組織一覧総務部人事課)「平成22年度 北摂都市職員共同採用候補者試験(大学卒対象)を実施します

*3:箕面市HP(市政採用情報)「平成22年度北摂都市職員共同採用候補者試験

*4:豊中市HP(市政情報職員採用)「平成22年度北摂都市職員共同採用候補者試験の概要発表!

*5:稲継裕昭『プロ公務員を育てる人事戦略』(ぎょうせい,2008年)71頁

プロ公務員を育てる人事戦略―職員採用・人事異動・職員研修・人事評価

プロ公務員を育てる人事戦略―職員採用・人事異動・職員研修・人事評価

*6:福島貴希「都市自治体における職員採用」村松岐夫・稲継裕昭・財団法人日本都市センター編著『分権改革は都市行政機構を変えたか』(第一法規,2009年)155頁

分権改革は都市行政機構を変えたか

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*7:樋渡展洋『戦後日本の市場と政治』(東京大学出版会,1991年)11頁

戦後日本の市場と政治

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