【吉川喬】体調などを問う事前のアンケート(問診)を参考に、富山の食材を使った最適な食事を提供(処方)する「問診カフェ」が11日、県庁食堂であった。参加した職員55人が県産品をパンにはさんだ軽食をとり、その「効能」を体感した。
 首都圏や県内在住の30〜50代の約15人でつくる「T4U」と、県庁職員生活協同組合が主催した。T4Uは、富山の産業である「薬」にちなんで、心と体に効くイベントなどを開催。「問診カフェ」は今年7月、東京・丸の内で実施、好評だったため県内に「逆輸入」された。
 参加者は事前に、体調や気分などを問うアンケートに答える。カフェには、平たく丸いパンに「県内産のますずし」「南砺里芋」「立山ポーク」のいずれかをはさんだ「ピタサンド」3種が用意されており、アンケートの結果をもとに、ピタサンド1種類がコーヒーとともに「処方」されるという仕組みだ。里芋入りサンドを食べた観光課の石黒正さん(26)は「県外の人に富山をPRする面白い企画だ」と話した。

本記事では,富山県における食堂内での「問診カフェ」開催の取組.詳細は,同県HPを参照*1
同取組は「新幹線開業を1年5ヶ月後に控え」同県を「新しい切り口で紹介する」ことが目的に,2013年10月11日に開催.そのため,主催自体は「T4U」という「東京における富山ファンを増やすために活動する団体」と同県の「職員生活協同組合」の2組織ではあるものの,県側の協力部門は「知事政策局」の「新幹線開業対策担当」*2となる.
具体的な内容は,参加意向をもつ「事前に申し込んだ」同「県職員55名」に対して「事前にアンケート」を実施.当日は,同「アンケート結果に基づ」き「メニュー」が「提供」される.同取組では,事前のアンケートを「問診」,当日提供されるメニューを「処方」*3という.処方されたメニューは「参加者」が「実費を負担」*4する.
本記事によると,具体的なメニューは「平たく丸いパンに「県内産のますずし」「南砺里芋」「立山ポーク」のいずれかをはさんだ「ピタサンド」」と「コーヒー」が「処方」された模様.いずれも,おいしそう.2008年12月7日付の本備忘録で項目立てを試みて以来の本備忘録の断続的な観察課題のひとつ「庁舎管理の行政学」の観点からは「第3章:役所食堂の行政学」としても整理ができそうな同取組.「使う側の論理で再編集」*5され,広く県民が参加できる「カフェ」が開催されるとさらに興味深い.

*1:富山県HP(報道発表一覧)「東京で好評だったイベントを富山に 逆輸入!「問診カフェ@富山県庁食堂」について」(知事政策局)

*2:前掲注1・富山県(東京で好評だったイベントを富山に 逆輸入!「問診カフェ@富山県庁食堂」について)

*3:前掲注1・富山県(東京で好評だったイベントを富山に 逆輸入!「問診カフェ@富山県庁食堂」について)

*4:前掲注1・富山県(東京で好評だったイベントを富山に 逆輸入!「問診カフェ@富山県庁食堂」について)

*5:馬場正尊,Open A『RePUBLIC 公共空間のリノベーション』(学芸出版社,2013年)

RePUBLIC 公共空間のリノベーション

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