インターネット通販大手「楽天」と岐阜県は14日、岐阜市内で専用ワゴン車を使った子ども向けの移動図書館をスタートさせた。楽天自治体と共同で移動図書館事業をするのは初めて。
 ワゴン車には、県立図書館の絵本を中心に子ども向けの書籍約1200冊と、楽天が提供する電子書籍端末約20台などが載せられている。月6日程度、図書館へのアクセスが難しい山間部の幼稚園や児童館などを巡回。返却は2週間後にワゴン車が再訪する際や郵送で、送料は楽天が負担する。

本記事では,岐阜県における移動図書館の取組を紹介.同取組は,同県HPを参照*1
同県では,包括連携契約を締結する同社が実施してきた「いどうとしょかん」*2を運行開始.同移動図書館では「運行主体」は同社となり,同県は「子どもたちの読書機会の増加」や「利用者同士の交流を通じた地域活性化を支援」を目的に「岐阜県図書館の資料を提供」する,「公私融合」*3により進められる.具体的には「月6日程度,市町村から要望のあった幼稚園・児童館等を訪問」する.本記事によると,「返却」は再び「2週間後にワゴン車が再訪する際」に返却するか,「郵送」でも可能となり,返却分の「送料」は同社が「負担」する,という.
「図書選択における市民と図書館の関係が,行政選択における市民と行政の関係とほぼ同じ」*4とすれば,搭載される図書次第では「子どもたち」に限らず利用者の拡大も想定されそうか.利用状況は,要観察.

*1:岐阜県HP(県政の運営広報・広聴イベント・お知らせ行事・キャンペーンイベント・お知らせ_行事・キャンペーン_社会教育文化課楽天いどうとしょかんオープニングセレモニー【社会教育文化課】)「「楽天いどうとしょかん」が岐阜にやってくる!

*2:楽天HP(CSR 社会的責任)「楽天いどうとしょかん

*3:稲継裕昭・山田賢一『行政ビジネス』(東洋経済新報社,2011年)67頁

行政ビジネス

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*4:前川恒雄『移動図書館ひまわり号』(筑摩書房,1988年)209頁

移動図書館ひまわり号

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