宇都宮市が、JR宇都宮駅西口の歩行者用デッキの下にある餃子像をデッキ上に移す準備を進めていることが分かった。
 場所が分かりにくく、観光客が見つけられないためで、人通りが多い場所への移転で「ギョーザの街」としてのPR効果を高めることを狙う。
 餃子像は独特の形状が話題を呼び、全国的な知名度を誇る。移転前は目立つ場所にあったため、観光客の記念撮影や、市民の待ち合わせ場所として親しまれていた。現在でも駅で像を探す観光客は多いが、デッキの下に隠れるように立っているため見つけられず、像を所有する宇都宮観光コンベンション協会に「どこにあるの?」と問い合わせる人も多いという。
 そこで、市は、人通りが多く、目立つ場所に移転させることを検討。現在の場所のほぼ真上のデッキ上で、駅ビルを出てすぐ目に入る花壇のそばに置くことを計画している。移転は11月1、2日の「宇都宮餃子祭り」までに行う予定で、市のマスコットキャラクター「ミヤリー」の大谷石像を作って隣に置くことも検討。市の新たな名所にしたい考えだ。また、前回の移転ではクレーンで持ち上げた際に落下し、真っ二つに割れた苦い経験があるため、同協会や市は「次は絶対に傷つけないようにしないといけない」としている。
 ◆餃子像=ギョーザの皮に包まれたビーナスをイメージしており、市特産の大谷石で作られている。高さは約1.6メートル。1994年に作られ駅東口に設置されていたが、周辺の整備工事に伴って2008年に現在の場所に移された。

本記事では,宇都宮市における「餃子像」移転の方針を紹介.
1994年に「宇都宮名産大谷石」から「誕生」し,2008年に「JR宇都宮駅東口から西口へ引越し」*1した同像.2013年度の同市の「観光動態調査」を確認すると,2012年の「1年間に「日帰りレジャー,飲食・娯楽など」や「宿泊を伴う旅行」で『宇都宮市』」を訪問者の60.2%は「餃子」「目的」であり,「餃子像」は5.9%であったことがわかる*2.本記事によると「JR宇都宮駅西口の歩行者用デッキ」の「上」に移転する方針を紹介.移転に伴い,同市への「訪問者の経験をさらによいものにする」*3ことも期待できそう(か).移転後にも,訪問してみたい.

*1:宇都宮市HP(宮カフェ交流広場愉快市長の部屋)「2010年12月の愉快市長 餃子像

*2:宇都宮市HP(観光・物産・憩い宇都宮の観光宇都宮市観光動態調査)「平成25宇都宮市観光動態調査 報告書」15頁

*3:デイヴィッド・スロスビー『文化政策の経済学』(ミネルヴァ書房,2014年)170頁

文化政策の経済学

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