宝塚歌劇100周年にあわせ、兵庫県宝塚市議会が立案した「歌劇条例」の提出が大幅に遅れている。条例案は6月中に完成したが、行政側の指摘を受け再検討。100周年の年内には成立を‐と議会は気をもむ。(田中真治)
 市議会は今年4月、「宝塚歌劇がある街、宝塚」をPRし、歌劇を身近に感じてもらうよう、初の政策研究会を設置した。当初2カ月の予定を延長し、6月末まで9回開催。「歌劇のまち宝塚条例」案策定にこぎつけた。第1条で「市、市民及び事業者が一体となって、『歌劇のまち宝塚』ならではのまちづくりを進めることを目的とする」と規定。施策の推進や協力に努めるよう、第2〜4条に三者の役割を記した。理念条例で罰則などはない。政策研究会の報告を受け、市の法制担当は7月、まちづくり基本条例などとの関係を整理する必要はないか‐などの意見を提出。所管の産業文化部からも「事業者の定義が必要では」などの意見が上がった。議会では、解散した政策研究会に代わり、会派代表者会で対応を議論。独自に弁護士を依頼し、法的チェックを受けることも検討に上った。現在は歌劇側の意見も参考に、語句の調整を進めている。
 提案は12月定例会になる見込み。思わぬ“難産”に、元タカラジェンヌで政策研究会会長を務めた山本敬子市議は「100周年のタイミングを逸すると、アピール度が薄らがないか」と気に掛ける

本記事では,宝塚市議会における条例案の検討状況を紹介.
同市議会にて,「「宝塚歌劇がある街、宝塚市」をPR」し「市民が応援できる状況を創出できるような」「条例案策定や政策提言など」の「研究」を目的に,2014年「4月1日」から同年「6月23日」までの間で設置された「宝塚歌劇を市民が身近に感じる政策の研究会」*1にて検討された条例案.本記事によると,「「歌劇のまち宝塚条例」案」は「策定」したものの,同「市の法制担当」等から「まちづくり基本条例などとの関係」に関する意見があり,同市議会では今後「独自に弁護士を依頼」し「法的チェックを受けることも検討」されている,という.
「市のシンボルである宝塚歌劇*2の初演から100年.100年目に同条例は制定されることになるか,今後の審議状況は,要観察.

*1:宝塚市HP(市議会)「政策研究会

*2:津金沢聡広『宝塚戦略―小林一三の生活文化論』(講談社,1991年)193頁

宝塚戦略―小林一三の生活文化論 (講談社現代新書)

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