【夕張】全国唯一の財政再生団体である夕張市財政再建とまちづくりに向けた課題について、国、道、市の担当者が話し合う3者協議は28日、財政再建最優先の財政再生計画を抜本的に見直し、地域再生のために市が必要とする事業を積極的に盛り込むことで一致した。
 財政赤字の返済を続ける向こう10年間で行う事業は総額100億円を超える見通し。国、道は最大限の支援を検討するとともに、市は企業版ふるさと納税などの活用で歳入確保に努めることを申し合わせた。
 地域再生に向けては、市が3月に策定した地方版総合戦略で掲げた「若者定住と子育て支援」など五つの戦略に基づき、老朽化した幼稚園と保育園を統合した認定こども園を2020年度までに、財政破綻で失われた図書館や市民ホールの機能を併せ持つ拠点複合施設を19年度までに建設する。27年度までに行うとしていた市立診療所の移転は22年度に新施設を開設する方向とした。
 市民負担の軽減に向けては、保育料のさらなる見直しや、就学前の幼児に限られる子どもの医療費助成の中学生までの拡大を検討。まちづくりを支える市職員の人数や給与は、現在の「全国の市町村で最低水準」を「市」の最低水準を基本に見直す。
 市は財政再生計画に基づき、26年度まで毎年26億円の返済を続けているが、財源確保のための期間延長は行わない。市は今後、各事業の実施時期を見通した形で計画の見直しを行い、来年3月の総務相の同意を目指す。

本記事では,夕張市における三者協議の結果を紹介.
2016年「10月27日,28日」に,「第5回」目となる,同市と「国」及び「北海道」の「三者協議」*1.本記事では,同市の「財政再生計画」*2を「抜本的に見直し,地域再生のために市が必要とする事業を積極的に盛り込む」方針を三者間で同意したことを紹介.「これまでのサービス抑制・負担加重を段階的に緩和する」*3ことにもなりそうな同計画の改訂方針.今後の同計画の変更内容は,要確認.

*1:夕張市HP(市長の部屋市長の部屋インデックス)「国、北海道及び夕張市の三者協議(開催中)

*2:夕張市HP(市政・議会情報財政状況)「財政再建情報

*3:金井利之「新地方自治のミ・ラ・イ 第41回再生団体・夕張市のミライ」『ガバナンス』No.184,2016年8月,85頁

月刊ガバナンス 2016年 08 月号 公共図書館のミライ

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