◆「本当に水道水?」 街中でPR
 ◇高い浄水技術とおいしさ
 おいしくなった水道水を飲んでもらおうと、都は冷えた水道水を無料で飲める給水装置を東京国際フォーラム千代田区)の地上広場に設置した。東京五輪パラリンピックなどに向け、浄水技術の高さとおいしさをPRする。
 設置したのは大きなウォーターサーバーのような装置。自動販売機ほどの高さで、持ってきたボトルやコップを置いてボタンを押すと冷えた水が注がれる。水は地下の水道管から引き上げる。利用時間は午前7時〜午後11時半。
 3日には、都水道局職員が装置の前で通行人らに試飲を勧めた。板橋区の男性(62)は「本当に水道水?」と目を丸くさせた。職員は必要な全ての浄水場でオゾン処理や生物活性炭吸着処理を導入していると説明し、「冷やすとさらにおいしく感じる」と話した。
 都によると、かつては臭いが気になるなどの理由で、水道水を飲用に使うのが敬遠されがちだった。最近では浄水処理が高度になり、酒造りに使う酒蔵もあるという。
 都は以前から、ペットボトルの水道水を販売している。水道水のコストは1リットルあたり0・2円で、環境への負荷もミネラルウォーターと比べて1千分の1に減ると訴える。担当者は「先入観を取り払い、安くておいしい水道水を知ってほしい」と話す。(西村奈緒美)

本記事では、東京都における上水道の取組を紹介。
同都では、「高品質な水道水を実感してもらう」こと目的に、同施設に「屋外型のボトルディスペンサー式水飲栓」を「設置」*1。同水飲栓は、「ペットボトル」の「東京水」の「新デザインを採用」した「ユニバーサルデザイン」で設計されており、「冷たい水道水をマイボトル等に注ぐことが可能」*2。今後は「公共性の高い場所に設置されている水飲栓」と「イベントの際に水道局が設置する仮設の水飲栓」により、「情報発信機能を備えたものをTokyowater Drinking Stationとして展開」*3する予定の模様。「消費者」としての「住民」*4の利用状況は、要観察。

*1:東京都HP(都政情報報道発表これまでの報道発表 報道発表/平成30(2018)年 3月)「全国初!屋外型のボトルディスペンサー式水飲栓を東京国際フォーラムに設置」(2018年03月27日  水道局)

*2:前掲注1・東京都(全国初!屋外型のボトルディスペンサー式水飲栓を東京国際フォーラムに設置)

*3:前掲注1・東京都(全国初!屋外型のボトルディスペンサー式水飲栓を東京国際フォーラムに設置)

*4:礒崎初仁・金井利之・伊藤正次『第3版 ホーンブック地方自治』(北樹出版、2014年)239頁

ホーンブック 地方自治[第3版]

ホーンブック 地方自治[第3版]