【中城】中城村は本年度実施の職員採用試験にひとり親枠を設け、6日から受験者の募集を開始する。子育て支援の一環。事務職の正規職員である一般行政職の採用にひとり親枠を設けるのは県内では初とみられる。
 同時に募集を開始した初・中・上級行政職や保育士などと同様に34歳以下の村内在住者が対象。学歴の条件は付けていない。採用されれば来春からの勤務となる。人数は若干名としている。
 浜田京介村長が村議会3月定例会の施政方針演説で実施に向け、検討を開始することを表明していた。
 採用試験を所管する村総務課の与儀忍課長は「枠の設置は子育て支援が目的だ。一石を投じることで他の自治体や民間に広がる効果も考えた」と説明した。
 応募書類は既に配布を開始しており、6日から17日まで受け付ける。

本記事では、中城村における職員採用の取組を紹介。
同村では、2013年3月1日に施行された「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法」により「ひとり親が就業し、仕事と子育てを両立しながら経済的に自立」し、「子どもが心身ともに健やかに成長でき」、「子どもの貧困」「対策にも資するよう、ひとり親家庭への支援施策を強化すること」が求めらていることを踏まえて、 「ひとり親世帯の就業支援の一環」として、2019年度4月「採用職員」で「ひとり親世帯の親御」に「特化した採用試験を実施」*1
「職種」は「一般行政職」*2。「採用条件」は、 1984年「4月2日以降に出生した者」*3であり、2019年「4月1日時点でシングルマザーもしくはシングルファーザーであること」*4となる。「行政職・初級、行政職・中級、行政職・上級との併願」*5は認めらていない。なお、同村では「行政職」の「初級」「中級」「上級」、「保育士・幼稚園教諭」、そして、本「ひとり親世帯 応 援 枠」に対して、2018年「6月16日以前より中城村に住所を有し、引き続き居住している者、もしくは学業等 の事由により一時的に住所を他に移転している者」、2018年「6月16日以前より中城村に本籍を有する者」である「住所要件有」*6を求めている。募集人員は「若干名」*7
「試験内容」では、「第一次試験」の「教養試験」が他の「試験区分」と差異があり、他の試験区分では「時事、社会・人文、自然に関する一般知識並びに文章 理解、判断・数的推理、資料解釈に関する能力」に関する出題が行われ「100分」による「択一式」の回答が求められているところ、「社会についての関心や基礎的・常識的な知識、職務遂行に必要な基礎的な言語能力・論理的思考力」を尋ねる「択一式」を「75分」*8で回答することとなる。「第二次試験」は「全職種」*9で共通している。
「政府が社会の変化に不断に応答する」*10ことを試み同取組。応募状況は、要観察。

*1:中城村HP(平成30年度中城村職員採用候補者試験実施のお知らせ)「平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ」1頁

*2:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)1頁

*3:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)1頁

*4:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)2頁

*5:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)2頁

*6:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)1頁

*7:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)1頁

*8:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)3頁

*9:前掲注1・中城村(平成30年度 中城村職員採用候補者試験のお知らせ)3頁

*10:西尾隆『公務員制』(東京大学出版会、2018年)85頁

行政学叢書11 公務員制

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