受診?不要? AIに相談 全国初、県が救急相談試行運用(東京新聞2019年5月16日)

 県は31日まで、急病やけがの際に医療機関を受診すべきかなどの相談に人工知能(AI)が応じる「AI救急相談」を試行運用している。県によると、全国初の取り組みで、パソコンやスマートフォンの画面上で会話するように文字でやりとりする「チャット」形式。「つながりにくい」といった従来の電話相談の問題点を解消し、電話離れが進む若い世代にも手軽に利用してもらうのが狙い。 (井上峻輔)

 AI救急相談は、相談者が自由記述で入力した相談内容を基に、あらかじめ設定された108の症状のパターンのどれに当てはまるかをAIが判断。その後は、症状ごとに定められた選択式の質問に相談者が答えていくと、家庭での対処方法や医療機関への受診の必要性が表示される仕組みだ。

 県は看護師による救急電話相談を受け付けていて、2017年10月からは24時間対応している。医療機関が開いていない夜間や休日は相談数が多く、電話がつながりにくい時間帯も多かったという。

 電話相談に加えてAIによる相談も受け付けることで、より多くの相談に同時に応じることが可能になる。相談者が手軽に受診の必要性を知ることで、不要な救急車利用の抑制も見込んでいる。AI救急相談は県ホームページから。試行後はいったん運用を中断して改良を加え、7月19日から本格運用する。

本記事では,埼玉県における緊急相談の取組を紹介.

同県では,従来より「急な病気やけが」への「家庭での対処方法や医療機関への受診の必要性」を「看護師が電話で相談に応じる」,「埼玉県救急電話相談を実施」してきたところ,同「県民の不安解消や医療機関への適正受診を更に推進する」目的から,同「救急電話相談に加えて」,「AIを活用した救急相談」の「試行運用」*1を開始.

具体的には,「利用者がチャット形式のフリー入力で相談した内容」に「可能性のある症状を利用者に」「紹介」.そして,「利用者が選択した症状」に対して,「緊急度の判定を行い」,「症状によっては」「家庭での対処法」を「利用者へ助言」*2もする.運用期間は「2019年4月19日(金曜日)午後3時から5月31日(金曜日)午後3時」*3まで.

「住民から出された質問や意見をうまく咀嚼して,回答し,最終的に納得してもらう」*4取組結果は,要確認。

*1:埼玉県HP(県政情報・統計 : 県政資料・県報 : 県政ニュース(報道発表資料) : 2019年度 :2019年4月 )「チャット形式で気軽に相談!埼玉県AI救急相談を試行導入!

*2:前掲注1・埼玉県(チャット形式で気軽に相談!埼玉県AI救急相談を試行導入!)

*3:前掲注1・埼玉県(チャット形式で気軽に相談!埼玉県AI救急相談を試行導入!)

*4:稲継裕昭『AIで変わる自治体業務 残る仕事、求められる人材』(ぎょうせい,2018年)166頁

AIで変わる自治体業務―残る仕事、求められる人材

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