東京都の20年度予算案、一般会計1.4%減の7.3兆円(日本経済新聞2020年1月24日) 

 東京都が24日発表した2020年度の予算案は、一般会計の歳出総額が19年度比1070億円(1.4%)減の7兆3540億円だった。次世代通信規格「5G」推進など、東京五輪後の成長戦略につながる新規事業を420件立ち上げる。

 会計規模は東京五輪関連の整備費が膨らんだ19年度当初予算案を下回ったものの、過去2番目の大型編成となった。

 都は19年末に30年までの長期戦略ビジョンを公表しており、ビジョンに盛り込んだ事業の実現に向けた施策に重点配分する。「スマート東京」の実現では、18の新規事業を盛り込んだ。5Gを活用した超スマート社会分野に158億円を投じる。決算剰余金を含めた1100億円を基金に積み立て、スマート東京推進などの基金を創設する。

 五輪終了後の景気後退を懸念する声もあるなか、財政規律にも配慮した。役割が薄れる事業の洗い出しなどの事業評価を通じて1030億円の財源を捻出した。

本記事では,東京都における予算編成の取組を紹介.

で記録した同都の2020年度案.「一般会計歳出総額」は「7兆3,540億円」,「一般歳出」のうち「政策的経費」は「5兆5,332億円」*1となる.同年度予算では「事業評価」の結果,「約1,030億円の財源確保」*2,「都債の発行額」は「前年度に比べて12億円」「0.6%減の2,084億円」*3とされている.他方,「2021年度〜2040年度」の「20年間」の「推計期間」では「中位推計でも2030年代に」「歳入合計-歳出合計」の「収支ギャップのマイナスが拡大していく」ことも提示.

「長い時間軸」*4に基づく同都の財政運営状況は,要観察.

 

*1:東京都HP(都政情報都政組織情報東京都の組織・各局のページ::財務局財政情報予算令和2年度予算令和2年度東京都予算案の概要)「令和2年度 (2020年度)東京都予算案の概要」(令和2年1月 東京都)2頁

*2:前掲注1・東京都(令和2年度 (2020年度)東京都予算案の概要)19頁

*3:前掲注1・東京都(令和2年度 (2020年度)東京都予算案の概要)22頁

*4:林慶一郎『時間の経済学 自由・正義・歴史の復讐』(ミネルヴァ書房,2019年)25頁

時間の経済学:自由・正義・歴史の復讐 (叢書・知を究める 14)

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