地方議会の役割、法律に明記を 地方制度調査会が答申(日本経済新聞2022年12月21日)

政府は21日の第33次地方制度調査会(首相の諮問機関)の総会で、地方議会のあり方を巡る答申をとりまとめた。地方自治法に地方議会が果たすべき役割や議員の心構えなどを定めるよう求めた。政府は2023年通常国会にも法改正案を提出する方針だ。

答申は近く岸田文雄首相に提出する。地方議員について「住民の負託を受け、誠実に職務を行わなければならない」などと法律に明記するよう訴えた。議員の不祥事で信頼が低下しているとの懸念を念頭においた。

地方議員のなり手不足の対策も取り上げた。

小規模自治体の議員報酬引き上げに向けた検討を促した。多様な人材の政治参加を呼び込むため夜間や土日の議会開催を盛り込んだ。兼業しやすくするため、政府が企業に立候補休暇の創設などの自主的取り組みを要請するよう訴えた。

オンラインによる本会議の開催は「国会の対応も参考に丁寧な検討を進めるべき」との表現にとどめた。次回以降の調査会で引き続き議論する方針だ。

本記事では、政府における地方制度調査会の取組を紹介。

にて第1回総会の開催を記録した同調査会。2022年12月21日に第3回総会が開催され「多様な人材が参画し住民に開かれた地方議会の実現に向けた対応方策に関する答申(案)」*1を取りまとめた模様。同答申では「議会の役割・責任、議員の職務等」に関して「全ての議会や議員に共通する一般的な事項を地方自治法に規定すること」*2などの考えを提示。

他方、「立候補環境の整備」の「法制化」は「引き続き検討」*3すること、「議会へのオンラインによる出席」は「丁寧な検討を進めていく」*4こととしている。

同答申を踏まえた法改正を通じた「多様性」*5確保の状況は要観察。