小型電動車「グリスロ」 日常生活の足へ課題探る 荻窪で実証運行中 11月本格導入目指す(東京新聞2024年6月30日) 

東京都杉並区は、JR荻窪駅南側の公道で実証運行中の小型電動車による新たな移動サービス「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」の便数を拡大する。現在の1日12便を、7月は土日・祝日に限り24便に倍増、8月は平日も24便を走らせる。11月を予定する本格運行に向け、安全性などの課題を探る。(奥野斐) グリスロは、時速20キロ未満の低速で公道を走る電気自動車。狭い道にも入れるため気軽に地域を移動できる交通手段として、全国で導入が進められている。
 区の実証運行は、2022年11月に続く2回目。近衛文麿(このえふみまろ)元首相の邸宅跡を整備した荻外荘(てきがいそう)公園の今年12月開園にあわせ、約2・5キロのルートで5月にスタートした。音楽評論家の邸宅跡につくられた大田黒公園などを回り、発着点の荻窪駅に20分ほどかけて戻る。
 現在は、定員5人のゴルフカートのような開放型の車両と、定員7人のバス型の車両を日替わりで運行している。増便される7月からは、同じ日に2台が運行することもあるという。
 6月下旬、千葉県からグリスロを乗りに来た男性会社員(25)は開放型の車両を利用した。「爽快感があって良かった。車内で流れる音声ガイドを聞きながらゆっくり景色も楽しめた」と話した。
 区は本年度予算に、運行経費など約3千万円を計上。実証運行開始2週間で、延べ300人以上が利用した。日常生活の足として使う人もいて「移動が楽になった」との声が寄せられた。尾田謙二・交通企画担当課長は「今後は予約制の導入も検討し、利便性を高めていきたい」と話した。
 実証運行は8月31日まで。午前9時半~午後5時(7月の土日祝日と8月は午前9時から)。予約不要。1回100円(未就学児は無料)。連続乗車は1周まで。 

本記事では、杉並区における移動サービスの取組を紹介。

同区では、「グリーンスローモビリティ」を「新たな移動サービスとして」、2024年「11月からの」「本格運行に向けた実証実験」」*1を進めている同区。「「荻窪駅西口~荻外荘公園~荻窪駅西口」の「区間」を「約25分~30分」の「所要時間」で「1日10便以上」*2運行する予定。

「公共交通の存続」*3にもつながる同取組。利用状況は要観察。

*1:杉並区HP(くらしのガイド : まちづくり グリーンスローモビリティ )「グリーンスローモビリティの本格運行に向けた取り組み

*2:前掲注1・杉並区(グリーンスローモビリティの本格運行に向けた取り組み

*3:高松淳也「公共交通雄とまちづくり」入江容子・京俊介『地方自治入門』(ミネルヴァ書房、2020年)325頁

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