豊岡市は21日、民間のノウハウを行政に生かそうと、公募していた副市長候補に、京セラで事業戦略の部長を務めた経験がある元社員真野毅さん(53)=東京都調布市在住=を選んだ、と発表した。47都道府県と米国から応募があった1371人の中から絞り込んだ。市議会の同意を得て、9月中旬に就任する予定。
 真野さんは香川県観音寺市出身。大阪府立大学工学部を卒業後、京セラに入社した。米国の大学で経営学修士(MBA)を取得。産業用セラミックの営業など海外向け業務が長く、社長を務めた米国子会社ではリストラや業務の外注化で赤字経営を立て直したという。その後、本社で部長を務め、昨年3月、勤続30年などを期に退社した。
 真野さんは会見で「これまでの経験を生かして頑張りたい」と抱負を語った。中貝宗治市長は「赤字会社の再建など、第一戦での豊富な経験や経営者としての実績がある。誠実な人柄、豊岡市が目指すまちづくりの理念にも共感を持ってもらっている点に評価が集まった」と選考理由を説明した。(宮下裕史)

同記事では,豊岡市において,公募で行ってきた同市副市長候補者が確定されたことを紹介.2009年6月3日付及び同年7月24日付の両本備忘録でも取り扱ってきた同市による同職候補者の公募の取組.同結果については,同市HPを参照*1
2009年8月8日に実施された「第2次選考」では,「企業現場での経営実績がある」こと,「豊岡のまちづくりの理念や目標に関する強い共感を感じられた」こと,「誠実な人柄であり,かつ秘められた強い意志力が感じられた」こと,「海外での職務経験も豊富で,グローバルな感覚と多文化の共生に対する考え方など,本市の国際化にも貢献が期待される」ことを基準に,同市「市長」,同市「前副市長」(現,但東町長),「ミズノ(株)専務取締役」,「(株)トヨダ代表取締役会長・豊岡商工会議所顧問(前会頭)」,「東海バネ工業(株)代表取締役」から構成される選考委員が個別相談を行い,選定.市長による記者会見の結果(発言記録要旨)は,次の通り*2.残すは,9月10日に議会同意議案が提出され,同意となれば,同月15日より就任予定.
同記事のように,同市の取組,2009年8月6日付の本備忘録における,益田市の経営企画部長職就任者の全国公募,同年8月8日付の本備忘録における瀬戸内市の副市長と教育長候補者の全国公募からは,2008年12月28日付2009年1月17日付同年3月25日付同年7月20日付の各本備忘録で下名が「妄想」し続けている,自治体人事管理における「半開き(semi-open system)化仮説」からは,実際に同職への就任後,いかに庁内に同職に配置されることで,市長とまさに自治体「全体の協調と「一緒にやる(join up)」ことを促す存在」*3となるかは,要経過観察.