宮城県白石市がNTTグループのNTT番号情報(東京)と共同で、行政情報と電話帳を一冊にした便利帳を発行することになり3日、合意書の調印式が白石市役所で行われた。
 便利帳(A4判)は1万5000部を発行し、2011年8月に無料で全戸配布する計画。行政情報に県南地方の職業別電話帳と五十音別企業名電話帳を合冊し、全体では600ページ近くになる見込みだ。市は09年にも同様の便利帳を発行したが、NTTとの協議で個人の電話番号は掲載せず、よりニーズが多いとみられる企業に絞った。
 NTT番号情報は09年には富谷町と共同で、町内の各種店舗の電話番号や地元のグルメガイドなどを一冊にした情報誌を発行している。職業別と五十音別の電話帳をそのまま合冊した便利帳を作るのは全国初。調印式で風間康静市長は「便利帳を市民の利便向上や地域活性化につなげたい」とあいさつ。NTT番号情報東北支店の桜井健一支店長は「便利帳と合冊することで電話帳の媒体価値も増す」と話した。

本記事では,白石市において,行政情報と電話帳を一冊にした便利帳発刊の取組方針を紹介.同取組の詳細に関しては,現在のところ,同市HPには掲載されていない模様,残念.公表後,要確認.
一方,NTT番号情報株式会社のHPを拝読させて頂くと,詳細が掲載.「タウンページ」と「ハローページ」の「情報に加えて,白石市のくらしの情報や公共ガイドなどを特集企画「白石市市民便利帳」として掲載」され,具体的には,大別されると4種類の情報が掲載される予定であり,まずは,「白石市行政情報」として「防災・安全・医療・健康に関する情報,住民票・戸籍に関する手続き,介護保険制度,医療費助成に関する情報,生活関連情報,各種施設の案内」,次いで,「特集記事」として,「「交流・ふれあいの街」をキーワードに市民の暮らしの中にある様々なふれあい作りの取組み」を紹介,第3に,「暮らしガイド」として「防災マップ,市民バスアクセスマップ,医療マップ(医院・歯科),暮らしの便利マップ(住まい・食べる等)」を掲載,最後に,「その他」として「白石市の情報の他に企業・店舗の広告を掲載」*1される予定,という.行政側の情報を中心とした内容となりつつも,利用者側にとっては,「地域・自治体全体のデータバンク」*2としても位置付けられるのだろうか.
ただ,2008年5月24日付の本備忘録にて,角田市における「くらしの便利帳」と電話帳を一冊にされた「官民協働」の取組を取り上げ,同市もまた,2008年11月に協定を結び,2009年4月から「官民協働」*3により発刊されてきたようでもある.本記事では,「職業別と五十音別の電話帳をそのまま合冊した便利帳を作るのは全国初」とも報道されているもの,これは「タウンページ」に限定された場合,「全国初」ということなのだろうか,先の取組との相異も要確認.

*1:NTT番号情報株式会社HP(ニュースリリース)「「デイリータウンページ&ハローページ」+「白石市市民便利帳」の共同制作について〜全国初、白石市「市民便利帳」と電話帳が一冊に〜」(平成22年12月3日)

*2:山口道昭「不在高齢者問題が炙り出したもの」『ガバナンス』No.116,2010年12月,21頁

ガバナンス 2010年 12月号 [雑誌]

ガバナンス 2010年 12月号 [雑誌]

*3:白石市HP(白石市について広報しろいし広報しろいしバックナンバー(2008年版))「広報しろいし」No.593,2008年12月,7頁