コメどころで知られる福島県湯川村が21日、コメからパンをつくる三洋電機の家庭用パン焼き器「ゴパン」を村民が購入する際に、半額分を補助することを決めた。同社によると、自治体の購入補助は初めて。
 ゴパンの実売価格は1台5万円前後。同村は1台につき2万5千円を補助することとし、100台分の250万円を計上した補正予算を同日の臨時村議会で可決した。村によると、ゴパンは注文が殺到して生産が追い付かず、予約受け付けを中止している状態だが、村の商工会が今後100台を仕入れ、そこから購入した村民に補助分を返還する。
 補助は村の担当課が、コメの消費低迷を打開しようと考案。同社がゴパンをPRするイベントで、同村産米を使ってもらうことも計画している。三洋電機広報部は「農業の生産者ではなく、消費者を補助するのは画期的だ」と話した。

本記事では,湯川村において,「ゴパン」を購入された村民への補助の取組方針を紹介.
.2011年2月17日付の同通信の配信記事を拝読させて頂くと,「注文が殺到して生産が追い付かず,現在は予約受け付けを中止」*1とも配信されている「ゴパン」.2011年2月13日付の河北新報を拝読させて頂くと,東松島市において,「発売直後に10台を発注し5台を確保」され,同市内の施設に配置し,「事前に予約し施設内で使用するのであれば,個人,団体を問わず貸し出す」*2取組がなされており,お米の消費拡大を企図されてか,その活用が普及がされつつある模様.本記事を拝読させて頂くと,「商工会が今後100台を仕入れ」られて,「そこから購入した村民に補助分を返還」される取組を開始される,とのこと.同村の同補正予算に関しては,同村HPでは,掲載されておらず,詳細については把握できず.残念.
「農業保護の多くは,多額の補助金を伴う」*3とも解されるものの,本記事で紹介されているように消費者側への補助を通じ,消費上昇に加えて,「効率化政策」*4も様相も窺うことができるのだろうか,考えてみたい.

*1:共同通信(2011年2月17日付)「「ゴパン」開発者が秘話披露 「布団の中で思い付いた」

*2:河北新報(2011年2月13日付)「地元のコメでパン焼いて 人気「ゴパン」東松島市が貸し出し

*3:八田達夫, 高田眞『日本の農林水産業』(日本経済新聞社,2010年)20頁

日本の農林水産業

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*4:前掲注3・八田達夫, 高田眞2010年:4頁