県が本年度着手した「県行財政改革取組」のうち、予算編成プロセスの見直しについて検討していた庁内のワーキンググループ(WG)が二十三日、鈴木英敬知事らに結果を報告した。WGは、知事と部局長による予算議論の回数を増やすことや、優先度と予算フレームを踏まえた編成作業を提案した。
 WGの提言では、知事と部局長が直接議論する機会を一回から三回に拡大。また、新規事業の導入などで歳出増が見込まれる場合は、既存事業の廃止や歳入確保策を併せて提案するよう部局に求めるとした。さらに、透明性を高めるため、編成過程の情報を積極的に公開するとした。
 鈴木英敬知事は提言を評価した上で、「優先順位付けと(財政状況の)認識共有をどう実現し、財政健全化につなげるかだ」と語った。県は今後、八月中にも当局案をまとめ、来年度の予算編成に反映させたいとしている。県は本年度、人づくりの改革▽財政運営の改革▽仕組みの改革―の三つを柱とする行財政改革取組を始め、それぞれの検討WGを設置。人づくりと仕組みのWGも、八月下旬に検討結果を報告する。

本記事では,三重県における予算編成プロセスの見直し結果を紹介.
2012年3月に策定された「三重県行財政改革取組」では,「厳しい財政状況の中」,「限られた財源を的確に配分」し,「より効果的・効率的な予算編成プロセスのあり方」の「検討」*1を明記.「公募職員2」名,「現場担当者等3」名,「アドバイザー1」名,「主担当課2」名,「行革担当課2」名の「 計10名」から構成される「「予算編成プロセスの見直し」検討WG」*2を設置され,2012年「4月27日」以降同年「7月12日」迄に7回開催.現在のところ,同WGの検討結果は公表されていない模様.残念.
本記事を拝読させて頂くと,「新規事業の導入などで歳出増が見込まれる場合」に既存事業の廃止や歳入確保策を併せて提案するよう部局に求める」ことや「編成過程の情報を積極的に公開」することとともに,「知事と部局長が直接議論する機会を一回から三回に拡大」することが提案されたことを紹介.同取組,一応は,「ミクロ先行・ボトムアップ方式」*3のようではあるものの3回の拡大により,「政策的優先順位づけ」が目途か,または,「財源総額」の「「枠」を重視」*4のためか,公表後,要確認.

*1:三重県HP(県の組織県庁の組織一覧総務部行財政改革推進課行財政改革に関すること三重県行財政改革取組)「行財政改革に関すること〜 「自立した地域経営」の実現をめざして〜」(三重県平成24年3月)13頁

*2:三重県HP(県の組織県庁の組織一覧総務部行財政改革推進課行財政改革に関すること三重県行財政改革取組「三重県行財政改革取組」検討ワーキンググループ)「「三重県行財政改革取組」検討ワーキンググループについて」(総務部行財政改革推進課,平成24年5月9日)1頁

*3:曽我謙悟「予算編成 ―首相主導への変化とその限界―」森田朗・金井利之編著『政策変容と制度設計―政界・省庁再編前後の行政―』(ミネルヴァ書房,2012年)51頁

*4:礒崎初仁・金井利之・伊藤正次『改訂版 ホーンブック地方自治』(北樹出版,2011年)197頁

ホーンブック 地方自治

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