福岡労働局は29日、50歳以上の求職者を重点的に支援する「シニア・ハローワーク戸畑」を、北九州市戸畑区に開設した。シニア世代に特化したハローワークは全国初。年齢を限った職業紹介は原則禁止されているが、1月に規制を緩和する国家戦略特区に指定された同市が設置を提案、認められた。
 同市の施設「ウェルとばた」内にあるハローワーク八幡・戸畑分庁舎の一角に開設し、専門のスタッフ4人を配置。就労相談や求人開拓に当たるほか、履歴書の書き方など求職活動の指導も計画している。
 総務省が7月に発表した1月1日時点の人口動態調査で、同市の前年からの人口減少数は全国の市区で最も多い5317人。市はシニア・ハローワーク戸畑の求人情報を東京事務所でも閲覧できるようにし、首都圏から移住者を呼び込み人口減の食い止めを狙う。
 29日は開所式があり、山本幸三地方創生担当相らが出席。福岡労働局の辻田博局長は「市のU・Iターン施策と、高年齢者に特化した職業紹介をドッキングさせ、多様なニーズにワンストップで応える新たな事業として期待している」と述べた。

本記事では,北九州市における国家戦略特区制度の取組を紹介.
2016年7月26日付の本備忘録でも記録した,同市施設内における「50歳以上の求職者」を対象した 「ハローワーク」の「設置」の取組.「支援施設の紹介及び職業相談」,「支援対象者向け求人情報等の提供」,「職業生活再設計に係る相談・援助」,「再就職準備ガイダンス及び雇用によらない就業機会の提供」,「きめ細かな就職支援」,「北九州市外からのU・Iターンを希望する支援対象者への情報提供」を「関係機関と連携」しながら「就職支援」を「実施」*1.具体的には,同市では「北九州市 高年齢者就業支援センター」と「連携・協力」*2を進めていく.同センターが配置されている庁舎と「同居」*3となる同ハローワークの設置.両機関の連携状況は,要観察.

*1:北九州市HP(市政情報広報・広聴 記者発表資料平成28年7月記者発表資料)「記者配布資料 「シニア・ハローワーク戸畑」の設置 記者発表

*2:前掲注1・北九州市(記者配布資料 「シニア・ハローワーク戸畑」の設置 記者発表)

*3:石川正興編著『子どもを犯罪から守るための多機関連携の現状と課題』(成文堂,2013年),203頁