日本で最初の西洋式街路として知られ、周囲に歴史的な建物が立ち並ぶ横浜市中区の日本大通りの景観を安心して楽しんでもらおうと、横浜市は10月7日から毎週日曜日の午前9時から午後5時まで、県庁前の約130メートルの区間歩行者天国にする。 (加藤益丈)
 日本大通りは一八七一年に英国人のR・H・ブラントンが設計し、七七年までに完成した。幅三十六メートルは当初のままで、二〇〇一年に歩道を広げて現在の姿となった。総延長は約四百三十メートル。イチョウ並木や築百年を超える建物などがあり、名勝に指定された。
 歩行者天国になる区間は、県庁だけでなく、横浜税関、市開港記念会館のいわゆる「横浜三塔」が見られる場所。絵を描いたり写真を撮ったりする人が多く訪れ、安全に景観を楽しめるようにと黒岩祐治知事が道路管理者の市に歩行者天国にするよう要望していた。
 また、市はこれまで歩行者天国にして行うイベントは市や県などが関わるものに限ってきたが、来年四月から民間事業者が単独で行うイベントも認める。横浜の魅力を高め、にぎわい創出につながるものが対象。年内をめどにガイドラインを作り、公表する。
 市によると、日本大通りでは年間約二十のイベントが行われているほか、テレビドラマや映画の撮影も行われている。
 担当者は「新たな取り組みを通じ、この地域の更なる魅力の向上を図りたい」としている。

本記事では,横浜市及び神奈川県における道路空間活用に関する取組を紹介。
同県では,2018年「10月7日」から「毎週日曜日」,「午前9時〜午後5時」の間,「県庁前の日本大通り」を「歩行者天国*1とすることを開始。同市では,「賑わい創出」を目的に,同大通りでは従来「イベントは」「市など公共団体の主催・共催・後援のものに限定」されてきたなか,「より魅力的なイベント開催を促進する」目的から「民間単独のものであっても開催でき るよう緩和」*2も行われる。緩和後,同大通りの活用における民間と行政とが「織り混ざった(interweaving)」*3具体的な取組内容は、要観察。

*1:神奈川県HP(神奈川県記者発表資料県庁前の日本大通りが毎週日曜日「歩行者天国」に)「県庁前の日本大通りが毎週日曜日「歩行者天国」に」(平成30年9月3日,記者発表資料)

*2:横浜市HP(記者発表資料過去の一覧記者発表資料 (2018年9月)日本大通りの更なる魅力向上を図ります)「日本大通りの更なる魅力向上を図ります」(平成30年9月3日  道路局企画課 道路局管理課 中区区政推進課)

*3:Kettl,Donald F. 2016.Escaping Jurassic Government: How to Recover America's Lost Commitment to Competence ,Brookings Institution Press,p.22

Escaping Jurassic Government: How to Recover America’s Lost Commitment to Competence

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