■和歌山県職員採用試験、来年度から見直し 早期採用や社会人枠を拡大(朝日新聞2023年10月5日)
和歌山県は来年度から職員採用試験を見直すことを発表した。新たに「早期募集枠」を設け、民間企業と並行して就職活動をしている学生らが試験を受けやすいようにする。また、社会人採用では採用人数を増やし、多様な経験や能力を持つ人材を募集する。
「早期募集枠」は22~29歳が対象で20人程度を採用する。1次試験は多くの民間企業が導入する基礎能力試験のみで、合格発表は6月と通常募集より2カ月早い。
社会人採用は、30~45歳が対象で、これまでの就職氷河期世代などが対象だった枠よりも採用を20人程度に増やす。1次試験は基礎能力試験と論文試験だ。
いずれの採用枠でも、公務員に必要な法律や経済学を問う専門試験は無い。最終的な合否判定は1次試験の基礎能力試験を加味せず、面接と論文試験の成績で判断する。より面接を重視するという。
通常募集の枠はこれまで通り実施するが、70人程度から50人程度に募集人数を減らす。
県人事委員会によると、一般行政職の競争率(Ⅰ種・大学卒業程度)は2013年度で8・4倍だったが、23年度では3・2倍になったという。人手不足もあり、早めに内定を出すことで人材の確保につなげる狙いもある。
岸本周平知事は3日の定例会見で「教科書や参考書を覚えて正解を出す能力はこれから重要視する必要はないと考えている。むしろ問いを作る能力が必要だ。色んなタイプの人材を幅広く採用していきたい」と話した。(松永和彦)
本記事では、和歌山県における職員採用の取組を紹介。
同県では、2024年度の「職員採用試験」から、「大学卒業程度」の方を対象に早期募集枠試験」*1を実施。「集職種」と「募集人数」は「一般行政職」が「20 名程度」、「土木職」と「農業工学職」は「若干名」*2とされている。「試験時期」は「1次試験」が「4月」、「 2次試験」が「5月」、「最終合格発表」が「6月」とし「最終合格者は現行」の「8月」「より 2 か月早」*3くなる。「試験内容」では「1次」が「基礎能力試験SCOA」、「2次」が「論文試験、面接試験2回 等」*4とされる。
採用試験の「受験者負担軽減型」*5となる同取組。応募状況は、要確認。
*1:和歌山県HP(ようこそ知事室へ:知事記者会見(動画) )「 令和6年度から和歌山県職員採用試験が大きく変わります!」
*2:前掲注1・和歌山県( 令和6年度から和歌山県職員採用試験が大きく変わります!)
*3:前掲注1・和歌山県( 令和6年度から和歌山県職員採用試験が大きく変わります!)
*4:前掲注1・和歌山県( 令和6年度から和歌山県職員採用試験が大きく変わります!)
*5:大谷基道「ポスト分権改革時代における自治体の職員採用」河合晃一・大谷基道『現代日本の公務員人事』(第一法規、2019年)、138頁
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