千葉市は、再配達先として区役所や千葉都市モノレールの駅などに共用の宅配便ロッカーを設置し、無料で利用できるサービスを五日から始めた。不在による再配達の増加で配達員の負担増が問題となる中、市民が荷物を受け取りやすい区役所や駅を活用。再配達を減らすことで、二酸化炭素(CO2)排出量の削減にもつなげたい考えだ。
 ロッカーが設置されたのは、美浜区役所と緑区役所、高洲コミュニティセンター、千葉都市モノレール作草部駅みつわ台駅、都賀駅の計六カ所。高洲コミュニティセンターは今月中旬以降から利用できる。駅では始発から終電まで、その他の施設では二十四時間受け取れる。
 ヤマト運輸の「クロネコメンバーズ」に登録者が不在時の再配達先として指定でき、保管期間は三日間。大きさは三辺の合計百センチ、重さ十キロまで。登録にはメールアドレスが必要で、送付された四桁の数字パスワードでロッカーの鍵を開けて受け取る仕組み。市は今後、利用可能な業者を増やす予定。
 ロッカーのサービスを管理、運用する「パックシティ・ジャパン」社によると、昨年七月から今年二月末までに首都圏を中心に同様のロッカーを約二百台設置した。区役所に設置した例は他になく、担当者は「自販機と同じ感覚で、帰宅途中などに利用してもらいたい」と話している。
 市政策企画課によると、美浜区役所の周辺は大規模集合住宅地で、築四十〜五十年の建物も多く、宅配ボックスがないことなどの事情を考慮した。徒歩や自転車で周辺を通る市民が使いやすいよう、鉄道の駅が近い美浜、緑の両区役所や高洲コミュニティセンターを選んだという。
 同課は「市民の利便性を高めることが狙いだが、運送会社側の負担の軽減や環境への配慮への効果も期待できる。利用状況を見ながら、行政サービスとしての拡大も検討していきたい」と話している。(柚木まり)

本記事では,千葉市における「オープン型宅配便ロッカー」の公共施設へ設置の取組を紹介.
同市では「宅配サービス」において「不在再配達が増加していることなどを踏まえ」,「市民が希望するタイミングでの荷物の受取りを可能とするなど」の「多様化するライフスタイルに対応し」「市民の利便性の確保・向上を図る」ことなどを目的に,同市の「公共施設」へ「宅配便ロッカーを設置」*1.設置は「6カ所」に「計6個」.具体的には,「緑区役所」「美浜区役所」「高洲コミュニティセンター」は「24時間利用可能」,「千葉都市モノレール作草部駅」「みつわ台駅」「都賀駅」では「各設置駅の始発から終電まで」が「利用可能時間」*2とされている.「利用料」は「無料」*3とされている.「サービスの便益を享受」*4する利用状況は,要観察.

*1:千葉市HP(市政全般組織案内組織から探す総合政策局 総合政策部 政策企画課PFI )「公共施設にオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」を設置します。

*2:前掲注1・千葉市(公共施設にオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」を設置します。)

*3:前掲注1・千葉市(公共施設にオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」を設置します。)

*4:伊藤正次,出雲明子,手塚洋輔『はじめての行政学』(有斐閣,2016年)7頁

はじめての行政学 (有斐閣ストゥディア)

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