全国初の録画面接で負担減 神奈川県職員の秋季採用試験、背景に受験者減少(神奈川新聞2024年1月16日)

神奈川県は16日、県職員(行政職)の秋季採用試験について、民間企業で広く使用されている適性検査「SPI3」と自己PR動画提出による録画面接を導入すると発表した。録画面接は都道府県で初めての取り組みで、遠方在住の受験者らの負担を減らす狙い。秋季の採用試験を開始した2015年度以降、受験者は3分の1程度に落ち込んでおり、県は「神奈川県で働くことの魅力を知ってもらい、多様な人材採用を目指したい」としている。

 8月下旬から申し込みが始まる秋季の採用試験では、「行政」と「総合土木・電気」の2区分で実施する。行政職の1次試験は、教養試験と個別面接を廃止。採用までに面接などで計3回会場に出向く必要があったが、録画面接などを導入することで1回で済むように変更し、遠方在住者や民間企業志望者、転職希望者も受験しやすくなるよう配慮した。自己PR動画の録画時間や内容は未定。

本記事では、神奈川県における職員採用の取組を紹介。

同県では、「更に受験しやすい試験制度」とするため、「行政」区分では「第1次試験」の「教養試験を廃止」し「SPI3と自己PR動画」による「録画面接」を導入」、さらに「第2次試験」では「個別面接」では従来の「プレゼン含む」「2回」から「プレゼン含む」「1回」として、「レポート提出」と「グループワーク」*1と変更する。

採用試験の「受験者負担軽減型」*2となる同取組。応募状況は、要確認。

*1:神奈川県HP(電子県庁・県政運営・県勢 : 職員採用・給与等の状況 : 県の職員採用 : 神奈川県職員採用ホームページ )「大学卒業程度(1種、公立小中学校等事務1種、免許資格職)

*2:大谷基道「ポスト分権改革時代における自治体の職員採用」河合晃一・大谷基道『現代日本の公務員人事』(第一法規、2019年)、138頁

現代日本の公務員人事――政治・行政改革は人事システムをどう変えたか

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